雷船頭

最近の猛暑のせいばかりではありませんが、ブログの更新をサボっていました。

 

それに、顔師のブログなのに化粧に関する話題が少なくて、反省しきりです。

 

先日、あるおさらい会で今の季節にドンピシャな演目が出ましたのでご紹介します。

 

常磐津「雷船頭(かみなりせんどう)」です。おさらい会では、あまり出ない珍しい演目です。

 

文字どおり雷様と船頭さんの踊りですが,粋でイナセな船頭とヤボな雷との掛け合いがとてもユーモラスで、歌舞伎舞踊の楽しさが味わえます。

 

筋は省略しますが、この雷の扮装が面白いものです。

 

船頭の化粧は顔師の仕事で、江戸っ子の粋でイナセなイメージでこしらえます。

一方、雷は本職の役者さんがやりますので、化粧はご自分でやります。

 

演ずる役者さんによって微妙に雷の化粧が違うところも、面白いです。

 

今回の雷の化粧は、丁寧でとてもお上手だと感じました。

 

勉強になるなあ。

 

自分で顔をこしらえてから、衣裳屋さんで肉(ぬいぐるみ)を着ます。

 

赤の筋隈(血管)入りに虎の皮のふんどしと何ともユーモラスです。

 

最後にかつら家さんで鬘をつけます。

 

あご髭

眉毛

角の鬘

この角やあご鬚や眉毛は、かつら屋さんの力作ですが、材料を東急ハンズで探したそうです。

 

ちなみに、木で出来ているそうですが、うまいものですね。

 

これで完成です。

舞台では、この姿でトンボを切る(トンボ返りをする)のですから、役者さんの身体能力には驚きますよね。

 

この写真は、トンボを切る直前のポーズですが、ここではトンボを切りませんでした。

 

見物料払ってませんしね。

 

てな訳で、今回のブログは、いかがでしたか?

 

顔屋らしくて面白かったでしょ。

 

また、何か珍しいネタがあったら載せますのでお楽しみに。